2024年05月28日
№6. エスメラルダ
「エスメラルダ」って聞いて、
音楽も、衣裳も、振付も、
ぱっと思い浮かぶのは、
こっちのエスメ

なんじゃないかな、と思います。
エスメラルダとは、登場人物の名前。
ジプシーの娘です。
原作は、「ノートル=ダム・ド・パリ」
「ノートルダムの鐘」と題されることもありますね。

でも、こっちのヴァリエーションって
ジプシーっぽくないですよね。衣裳からして。
そう。ちょっとエスメは特殊なんです。
こっちのみんなが思い浮かべる方のエスメは、
全幕のエスメラルダを観に行ったとしても踊られることはないのです。
ガラとして、物語とは別に後付けされたものなんです。
本家のエスメラルダは、

こっちなんです。
(以上、雑学終わり笑)
ね?どっからどう見ても

こっちはジプシーよね。
日本では、
やっぱりあっちのエスメがひとり歩き、ひとり勝ちしちゃってる感じで、
まぁそれはそれでいいんだけど、
本家本元のエスメ踊ったれ!

ということで今回はこちらの、

本家本元、生粋のエスメラルダのヴァリエーションに
取り組みました。

ですがこの曲もまた、入手が困難で。
これに関しては調べていくうちに、
お金で買える曲じゃないんだ。
ということが解り・・・
私がこれまでのバレエ人生で築いてきたすべての人脈を駆使して、
人から人へ
つてを伝って、
やっと辿り着いた楽曲でした。

やっとのことで手に入れたこの曲で、
あーでもない、こーでもない、
そーでしょ、あーでしょ、
言いながら取り組んできたんですが、
なんとこのお方、

前日の、
前日のですよ?
前日の最終リハーサルで、
なんと、

振付を変えて出てきました(爆!

下手(しもて)から舞台に飛び出してくる出だしの振りを、
前日の最終リハで変えてきたんですよ(勝手にw)

出てきて、
おいっ

ちょ、
おまwwwww
って。
私がなりました(爆笑)。
が、

このヴァリエーションは、
エスメラルダが登場してくるときのヴァリエーションなので、
結果として、
変えた振付けのほうがその場面にふさわしく、

精度も上がっていました。
物語の時代や背景、人物像を汲み取り、
探求してきたエスメラルダ。
自分なりのジプシーエスメラルダの解釈が、

本番前日のあの日に、
彼女の中に確立したのでしょう。
哀艶な表現力に大きな成長を感じたヴァリエーションでした。
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